そうじるし通信[3]

そうじるし通信[3]

日常を夢の言葉で語るのは、そう面倒なことではない。だが、夢を日常の言葉で語りつくすのは、めったな感覚でできることではないだろう - 安部公房 ―

「箒」と「掃除機」、どちらが優れているのか。

我が敬愛する「開高健」は、かつて、「カレーとラーメンの優劣や如何に」との読者からの質問に淀みなく・惜しみなく回答し(しかもほぼ即興で!)、ワタクシはひどく感心したものである(答えは各自調べて下さい)。

ま、そんなことはどうでもよろしい。「箒」と「掃除機」である。結論から述べると、

  • 「どっちも便利」
  • 「比較して優劣をつける必要ナシ」
  • 「状況に応じて使い分けるのが一番」

・・・てなことになるのだが、組合員としてココは「箒っていいな・ニンゲンっていいな・美味しいゴハンに・ポカポカお風呂・あったかい布団でネムるんだろな・ボクも帰ろオウチへ帰ろ・でんでんでんぐりがえっ(以下略)」という視点でひとつ考えてみたい。

まず、「音」。

「箒」の使用にあたり、その際に発される音はリズムのある小気味良い「サッ・サッ・サッ」という「控え目」なものです。

隣に赤ん坊が寝ている・・・傍らで誰かが読書中もしくはTVを見ている・・・食卓やテーブルで何か作業をしている・・・といった状況下において、彼ら(彼女ら)を排除・邪魔することなしに、「掃除」を遂行することができるのです。

つまり「暴力性」が皆無なのであります。野蛮でなく野卑でなく、しごく上品で慎ましい振る舞いなのであります。その場に溶け込みつつ馴染みつつ、相手に不快な思いをさせることなく目的(掃除)を達することができるのであります(ちょっと大袈裟さかなぁ・笑)。

「箒」は床を撫でるように優しく「掃き寄せ」、時には「掃き出して」使うものです。掃除機のようにローラーが内臓されており、それを「転がし」て使うものではありません。故に「振動音」が圧倒的に少ない(床を傷めることもない)。空気の振動による「音(排気音)」は、ある程度「防音」が効くのですが、打撃というか、アタックというか、接触による「振動・響き」はナカナカ抑えが効きません。これは特にマンション・アパート住まいの方からよくそうした意見をお聞きします。

そしてその「振動」を経て、「騒音」へと導かれるリスクを考慮する必要が軽減されるということは、掃除をする時間帯の「自由度・選択肢が圧倒的に広がる」ことを意味するのです。その選択肢の広がりが「清潔で心地よい暮らし」へと繋がってゆくのです・・・ってなんだかセールストークみたいになってきたぞオイ・苦笑、いやまぁ「掛け箒」買ってほしいんだけれども・笑

ようするに「箒」は対外的なヒト・モノ・コトに対して「マウント」をかけるものではないってなことを、まず「音(聴覚)」の側面から述べてみた次第であります。

では「内面(つまりココロの領域)」的にはどうなのか・・・これはまた次回に。

ではでは。

(早くオウチに帰りたい組合員・J)